慢性的な人材不足を解消するために、超短時間勤務の活用が増えつつあります。
では、超短時間勤務と従来のパート・アルバイトとは何が違うのでしょうか?
「超短時間勤務って、短い時間のパートさんのことでしょ。」と思われるかもしれません。
確かに今までも、1日3時間程度のパート・アルバイトさんは存在しました。
従来型は、短時間パートであっても「月・水・金の8時から12時」といったように固定シフトの雇用形態でした。企業側の都合シフトが優先されていたのです。
パートさんは、提示されるシフトに応じることのできる人だけが採用されていました。
ところが、超短時間勤務ではこれが逆転します。企業側が「あなたの都合のよい時間でお願いします」という方向性に変わったのです。
働きたい人のスキマ時間や要望に応じて調整し、出勤してもらうというのが超短時間勤務です。
では、超短時間勤務を活用している企業を見分ける方法は何でしょうか?
それは募集要項です。
たとえば、下記①②の求人募集要項の違いがお分かりでしょうか?
① シフト制 1日3時間 週2日の勤務。
② 自由シフト制 1日3時間からOK。週2~3日からOK。
①②は共に同じ短時間勤務です。
ただし、①は固定シフトで雇用側の提示シフト応じる形です。
一方の②は、働く人の都合を優先した自由シフト制です。
①がこれまでのパート・アルバイトです。
②が人材不足を補い、良い人財を確保するための「超短時間勤務」です。
違いをおわかりいただけたでしょうか。
つまり、超短時間勤務の活用とは、働く人の違いではなく、受け入れ側の違いだといえます。
まず超短時間勤務を活用するのであれば、募集要項の作り方と受け入れ体制を抜本的に改革することがポイントとなります。
「でも、自由シフト制なんかにしたら、現場は回りません」
「そんな好き勝手に出勤されたら人件費が心配です」
これは、私自身が自由シフト制の導入を恩師・林俊範先生から勧められた時の意見です。
超短時間勤務の導入には様々な不安が出てきます。面倒なこともしなければなりませでした。
だけど、それをクリアしさえすれば超短時間勤務の高質人財が確保できるようになるのです。
是非、チャレンジしてみて下さい。
中園 徹