パート・アルバイトを真の戦力にするためには、まちがった雇い方を知る必要がある。
誰もがパートさんの正しい雇い方などは知らずにビジネスを始める。私自身も無知なままパートさんを雇って右往左往の毎日だった。
子供の熱で急に休まれて、人手不足の現場は大混乱。ある人の時給を上げれば、他の人のモチベーションが落ちてしまう。人によって仕事の質や時間がバラバラ。問題は尽きない。
これらの問題は経営者の努力不足で起きるのではない。5年間、私なりに努力してみたが全く解決出来なかった。林俊範先生と出会い、すべてはまちがった雇い方で起きていることを知った。
まちがった雇い方とは何か。大きく分けて3つあると教えられた。
1.固定シフトにすること。
2.時給の昇給基準がない
3.正しい仕事をするマニュアルがない。
固定シフトにするから、パートさんの急な休みに対応できない。固定シフトにするから、求人をかけても募集が少ない。現場の人不足の根源は固定シフト制にある。自由シフト制の導入が解決策だという。
時給がどうすれば上がるか不明確だと様々な問題が起きる。まず仕事のできる良い人が辞めていく。パートさんの人間関係に亀裂が生じる。ベテランほど生産性が低くなる。逆に何をすれば時給が上がるか基準を作れば、自然と生産性は上がる。
正しい仕事のやり方が決まっていない職場は多い。経営者にはわかりにくいが、新人は教えてくれる人によって、仕事のやり方が違うので大いに戸惑う。いつの間にか、悪いやり方が横行するようになる。マニュアル化は、これらの問題を最小限度に食い止める。
確かにこれらのことを事前に準備してビジネスを始める人は皆無に近いだろう。しかし、レイ・クロックの作ったマクドナルドは違う。クロックは起業家が必ずぶつかる人の問題を見抜いていた。そのために仕組み作りに心血を注いだという。
別にマクドナルドだからパートさんが活躍するのではない。問題が発生することを最小限度にするしくみがあることが強みだったのだ。
もし、パートさんのことで問題が起きているのなら、まず上記の3つのまちがった雇い方になっていないかを検証してみてはいかがだろうか。
人の問題がなくなることは永遠にないが、正しい雇い方に改めることで問題は最小限度に抑えることが出来る。
中園 徹