利益のピラミッド経営法とは何か

10 1月

利益のピラミッド経営法とは、林俊範先生が15年間かけて日本マクドナルドのしくみを作られた中で見出された「繁栄実現の経営の法則」です。

人と組織が限りなく発展するためには絶えざる変革が必要です。そのために絶えず「売上向上」と「コスト削減」にチャレンジしていく企業文化を作るのが「利益のピラミッド経営法」です。

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これはマクドナルドだけに見られる独特な経営法ではありません。マクドナルドが発展していくために実験・検証して導き出した法則であり、すべてのビジネスに通じる人財育成のしくみなのです。

もちろん、マクドナルドの経営も常に安泰なわけではありません。創業者レイ・クロックが健在だった頃も、その後においてもマクドナルドは何度となく経営危機に陥りました。しかし、必ず問題を解決して危機を乗り越えています。

レイ・クロックは「マクドナルドはピープルビジネスである」と言い続けました。「売上=人」 売上をつくるのはハンバーガーではなく人です。そのために人財育成に最も力を入れたのです。どんなビジネスにも共通する経営法則です。

では、どのように企業文化を作ればいいのでしょうか。その具体的な方法が「リエンジニアリング(Re-engineering)」です。一般的には「業務の流れを分析し最適化すること」と言われています。林先生はこの方法や手順を具体的に体系化されました。

まず顧客満足を徹底的に定義します。次に価格・コストを劇的に改革するためにビジネスプロセス(業務の流れ)を根本的に考え直します。そして新たなビジネスフォーマット(業種・業態のあり方)を作るのです。

このリエンジニアリングこそ、レイ・クロックの「ビジネスは立ち止まったら終わる。常に成長を心がけよ」という経営哲学であり、成功法則なのです。

経営はサバイバル。企業が生き残るためには、過去のやり方にとらわれないで白紙に戻せる能力が必要です。失敗の時期は割りと簡単にできますが、成功者は過去の方法を捨てることが難しいと言われています。

人と組織を発展させるためには勇気をもった経営の変革が必要です。利益のピラミッド経営法によって新たな企業風土をつくり、チャレンジする人財を育成する企業が増えることを願っています。

「根を養えば樹は自ら育つ」 林俊範

中園 徹